ケアマネ応援家

ケアマネジャー歴10年の私がケアマネジャーの仕事内容・魅力・仕事術を解説します。

サービス事業所とケアマネジャーの関わり方は、経験年数で変わる。

誰にでも初心者の時期があり、知識が身につきはじめて調子に乗る時期があり、ベテランの域にたどり着くわけですが、その時期によって、サービス事業所との付き合い方に気をつけるべきポインがあるものです。

 

ケアマネジャーは間接的な支援であり、サービス事業所に新規の利用者さんを紹介をする立場。

なので、サービス事業所に対して、横柄になりやすい職種です。

 

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まさたけ

こんにちは、ケアマネジャー歴10年のまさたけ(@masa_take14)です。

当ブログでは、ケアマネジャーを始めたい方、始めたばかりの方向けのコンテンツを発信しております。

 

この記事では、ケアマネジャーとサービス事業所の付き合い方について

気を付けた方がいいことを年数ごとに解説します。

  • 初心者:1~2年。
  • 中堅:3~5年。
  • ベテラン:5年以上。

 

ケアマネジャーは即戦力にならない。

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ケアマネジャーになるためには、

  1. 5年くらいの実務経験を積み受験資格を取得。
  2. 狭き門の受験に合格。(20%以下)
  3. 研修を受ける。

3つの工程を経て、やっとケアマネジャーの免許を手にします。

とはいえ、この工程で身につけた知識や技術を現場で即戦力になるか?

と言われれば答えはNOなのです(泣)

 

他にも身につける知識や技術が多々あります。

その中でも大切な、事業所との付き合い方。

 

初心者、中堅、ベテランの段階で、ケアマネジャーがサービス事業所とのコミュニケーションで気を付けるポイントを紹介します。

(専門的ではないですが、人として大切なこと)

 

初心者ケアマネジャーはサービス事業所から心配される。

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右も左もわからない時期が、私もありました。

あの時の私を振り返ると、今でも恥ずかしいし、笑えます(笑)

その頃の体験があるからこそ、新人ケアマネジャーの指導に寄り添えると自負している訳ですが...

 

経験年数、1年〜2年くらいまでは、分からないことは、分からない。と勇気をもって伝えることが大切です。

分かったふりをして、そのまま話を勧めると、必ず八方塞になります(笑)

(知ったふりをする人って、バレバレです。知らんやろ?ってなりますよね?)

 

分からないことは、一旦確認して返答するが鉄則。

先輩ケアマネジャーに聞いたり、自分で調べたり、サービス事業所にお尋ねするケアマネジャーの方が、利用者の生活や、ケアマネジャーのスキルが向上し、サービス事業所からも”真面目な人”、”信頼できる人”になります。

 

時間はかかるけど、丁寧な仕事は信頼されます。

 

中堅ケアマネジャーは、言葉づかいに細心の注意を。

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ある程度経験を積むと、知識や技術を習得し調子に乗りがちです(笑)

(私も調子に乗ってました。)

初心者の頃は緊張していたこともあり、言葉づかいも丁寧になっていたと思いますが、経験を積むと、細かなところに気を遣わなくなるもの。

サービス事業所への対応も、横柄だったのでは?と思います。

 

ここで、エピソードをひとつ。

とある休日のこと。明日からショートステイの調整依頼がありました。

理由は、家族に不幸があったから...。と、状況はかなり絶望的です(笑)

(ケアマネジャーを一瞬辞めたくなる(笑))

 

その時、先輩ケアマネジャーがたまたま”利用できる”ショートステイを教えてくれました。

先輩CM「○○ってショートステイが、部屋の調整をしてくれて、明日から受け入れてくれるってよ!よかったね。」

私「よかったです~、さっそく電話してみます。」

 

プルルルル・・・。

サービス事業所「ショートステイ○○です。」

私「先輩CMからお聞きして電話しました、まさたけです。お部屋が空いてるって聞いたもので...。」

サービス事業所「空いてるんじゃない!調整したんですケドッ!!」

私「すみません!そんなつもりでは,,,。」

 

と、サービス事業所の努力を踏みにじるような一言。

サービス事業所に不快さを与えたことはもちろん、先輩CMの顔に泥を塗ったようなものです。

 

いつまでも謙虚に。を忘れがちな中堅ケアマネジャーには、言葉づかいを大切にすることをお勧めします。

 

ベテランケアマネジャーは、自分で自分を振り返らなければならない。

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ベテランケアマネジャーになると、周りからの指導が無くなり、欠点はそのまま...気づいたら、サービス事業所から嫌われるケアマネジャーになってることも。

(自分が心配です(笑))

 

 

「吾、日に三たび吾が身を省みる」

年数を重ねるほど、この言葉の重要性が増してきます。

私が、自分を振り返るタイミングは、3つ。

  • 新人ケアマネジャーの指導をするとき。
  • サービス事業所の方に不快感を覚えたとき。
  • 同僚に不快感を覚えたとき。

 

新人ケアマネジャーの指導するタイミング。

このタイミングは、分かりやすいですよね。

指導のたびに自分はどうかな??と、振り返るようにしています。

また、指導中の私の態度も横柄じゃなかったかな~。と最近気にするようにしてます。

意外と、反省する事が多かったりも(笑)

 

サービス事業所や同僚に不快感を覚えたとき。

親密にしすぎてくる人。報告が無かった時。カッコ悪い言い訳をしている時....

などなど、人と関わっていると不快感を覚えることが多々ありますよね(笑)

そんな時に、我が身を振り返っています。

 

1日3回、振り返れない時もありますが、自分を振り返るクセを付けておくと、周りからの指摘が無くても、周りを気遣えるケアマネジャーになれるはず。です。

 

ケアマネジャーは、サービス事業所のおかげで仕事が成り立っている。

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時期によって、気をつけるポイントは様々ですが、常に心得ておきたいのは、

サービス事業所のおかげで、利用者の生活とケアマネジャーの仕事は支えられている事は肝に銘じておくべきです。

 

介護サービスが調整できたら、利用者はケアマネジャーに感謝していただけます。

でもそれは、サービス事業所が調整してくださった。という影の努力があったから。

その感謝の気持は、ケアマネジャーから、サービス事業所へ伝えることは、ケアマネジャー大事な定めだと思っています。

 

サービス事業所との関わりは、ケアマネジャーの仕事に大きく関わります。

決して横柄にならないように。

常に自分を見つめ直しながら、謙虚であり続けたいものです。

 

ではまた。

在宅ケアマネジャーの仕事内容は?ケアマネジャー歴10年が解説します。

ケアマネジャーの仕事に興味があるけど、大変そうだから。と敬遠している方。

ケアマネジャーの試験を受けるか悩んでいる方、いらっしゃいませんか??

 

こんにちは、ケアマネジャー歴10年のまさたけです。

 

この記事は、ケアマネジャーになりたい人、なったばかりの人向けの記事です。

この記事を読むことで、在宅ケアマネジャーの仕事が、どんな内容かを知ることができます。

 

個人で書いているブログなので、具体的な代わりに、偏った内容です。

最後は自己責任で、ケアマネジャーの仕事を選んでいただければと思います。

 


ケアマネジャーって、どんな仕事?

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ケアマネジャーには、

”自宅で生活をする人”、”施設で生活する人”のケアプランを作成するケアマネジャーがいます。

 

私は、自宅で生活する人のケアマネジャーなので、在宅ケアマネジャーの仕事を紹介していきます。

 

ケアマネジャーは、介護が必要な方(以後、利用者さん)に、直接介護するのではなく、利用者さんからの相談を受けて、必要なサービス(ヘルパー・デイサービスなど)を紹介する、”仲介役”。

 

必要なサービスを紹介した後は、定期的に自宅を訪問して、その後の生活がどうなっているか確認するのが主な仕事。(事務仕事もあります)

そして、家で生活することが難しくなれば、施設の紹介を行います。

 

これが、大まかな仕事の流れは以下のような感じ。

  1. 相談受けて、何に困っているのか確認する。
  2. 介護サービスの提案・調整。
  3. ケアプランの作成・顔合わせの調整。
  4. 生活状況の確認。
  5. 給付管理。
  6. 必要に応じて、施設の紹介。

 

もう少し、詳しく解説します。

 

ケアマネジャーが利用者の相談を受ける。

ケアマネジャーとの出会いは、病院や、地域包括支援センターからの紹介から。

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介護が必要な方は、病院や地域包括支援センターへ相談へ行きます。

(直接ケアマネジャーに相談がある場合もある。)

 

私のような、在宅ケアマネジャーは”病院”や”地域包括支援センター”から相談があり、利用者さんに出会うことになります。

 

ケアマネジャーは、利用者の困っていることをお聞きする。

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ケアマネジャーは、お困りごと、生活歴、病歴、性格などをお聞きします。

また、”質問する力”を駆使して、利用者が困っているコトを明らかにします。

(利用者自身も、困っている原因が分からないことがある)

コレを、「アセスメント」といいます。

「アセスメント」は、広い範囲で行うので時間がかかります。

最低でも〜1時間くらい。

 

ケアマネジャーからの提案とサービス調整。

ケアマネジャーは利用者と相談しながら、介護サービスを決める。

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ケアマネジャーは、利用者から相談を受けて、サービスを提案します。

ですが、ケアマネジャーはあくまでも”提案”のみ。決めるのは、利用者・家族。

 

例えば、利用者が困っていることが「お風呂に入れない」場合、

  • ヘルパーさんでお風呂の介助を。
  • デイサービスでお風呂介助を。
  • 福祉用具を利用して、1人で入れる環境設定を。

と、同じお風呂に入る目的を果たすためには、様々な方法があります。

 

  • 人見知りの方には、訪問介護を。
  • 自宅環境が劣悪(冬寒すぎる環境など)な方には、デイサービスでお風呂を。
  • 身体が不自由で、道具で解決できる方には、福祉用具を。

と、その人に応じて利用するサービスが変わってきます。

 

ケアマネジャーが提案し、利用者がサービスの利用を決める

そんな流れで、受けるサービスを決定していきます。

 

ケアマネジャーは”介護サービスを調整”する。

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  • 困ったことが理解し、どんな生活をしていきたいか?
  • 困ったことを解決できるように、介護サービスの提案と決定。

この2つの仕事が終わったら、次は介護サービスの調整を行います。

 

ヘルパーやデイサービスのコトを、「サービス事業所」といいます。

※「サービス事業所」とは、直接介護や医療を提供する事業所のこと。

 

ケアマネジャーは、地域にあるサービス事業所に、サービスの調整の依頼を行います。

例えば、デイサービスを調整する場合、

「〇〇町に、こんな方がいるんですけど、お風呂や運動が必要なので、

月曜日と、木曜日にデイサービスの調整をお願いできませんか?」

ってな感じです。

 

デイサービスの方も、病気のことや、緊急連絡先などの情報が必要なので、ケアマネジャーが相談を受けた時にお聞きした内容を、データや紙面で情報提供します。

 

これで、利用者の週間サービスが決定します。

 

 

ケアマネジャーは、「ケアプラン」をつくる。

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サービス調整が終わった後は、「ケアプラン」を作ります。

「ケアプラン」には、

  • 利用者・家族の意向(気持ち)
  • ニーズ(こんな生活をしたい)
  • サービス事業所の役割(デイサービスやヘルパーのすること)

などを記載したもの。

 

このケアプランを元に、介護サービスを利用者に提供します。

 

サービス開始前に、「顔合わせ」を行う。

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サービス開始は、事前に打ち合わせを行います。

これを、”担当者会議”といいます。

担当者会議では、

  • いつからサービス開始になるのか。
  • 何かあった時の、緊急連絡先の確認。
  • サービス提供時に、気をつけること

などを、情報共有します。

 

”担当者会議”の司会はもちろん、利用者が言いにくいことを、ケアマネジャーが代弁する。なども、ケアマネジャーの大事な仕事です。

(担当者会議は、緊張します(笑))

 

ケアマネジャーは、「生活状況の確認」のために自宅訪問を行う。

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ケアマネジャーは、サービス提供が始まった後も、定期的な自宅訪問を行います。

コレを、「モニタリング」といいます。

 

  • サービス提供が始まり、どのような効果が出ているのか?
  • 新たに、困ったことが出てきていないか?

など、状況に応じた確認が必要です。

 

サービス開始から、数ヶ月は微調整が必要な場合が多いので、こまめに連絡を取るなどして、状況確認に努めます。

 

ケアマネジャーの月初めは、「給付管理」に追われる。

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介護保険を利用して受けたサービスの利用者負担は、1〜3割負担で利用できます。

 

その影には、ケアマネジャーやサービス事業所が行う給付管理があるからこそ。

7〜9割の料金は、介護保険で賄われますが、そのための事務手続きを行っています。

(私の事業所は、事務員さんにお願いしてます)

 

事務所で行う作業のため、利用者には見えないところでこんな仕事もしてます。

と、利用者・家族にアピールしておきましょう(笑)

※月1回の訪問だけじゃないよ。と認識してもらうことは大切なこと。

 

自宅が難しくなったら、「施設の紹介」を。

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加齢や病気、家族の状態(介護の限界や、就労状態)などの影響で、利用者が自宅生活が難しくなることもあります。

そうなった場合、在宅のケアマネジャーは施設の紹介を行います。

 

施設の雰囲気や取り決めは、施設によって異なるので、利用者・家族には見学することをおすすめしてます。(ケアマネジャーは、すべてを知ってるわけでないので)

利用者・家族も、施設に対する雰囲気の感じ方はそれぞれなので、ケアマネジャーの主観が混じった施設の紹介はしないほうが無難です。

 

大変と言われるケアマネジャーの仕事、実は楽しい。

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在宅のケアマネジャーは、毎日に変化のある仕事。

個人的には、この変化のある日々が楽しいです。

(私の場合、毎日決まった同じ業務をするのが苦手なのです)

 

利用者・家族の介護保険の入り口で相談に乗り、信頼関係を築き。

なにか困ったことがあれば、相談を頂き、

最期を迎えた後に、「おかげで、最期まで自宅で生活することができました」

と、言われた日には今でも目頭が熱くなります。

 

大変そうだから。という理由だけで敬遠している方は、ぜひケアマネジャーの仕事をしてほしいと思います。

 

高齢化社会が急速に進む日本では、福祉の仕事をしている方々は大変貴重な存在です。

ケアマネジャーの仕事に興味のある方は、いつでもご質問くださいね!

 

ではまた。