ケアマネ応援家

ケアマネジャー歴10年の私がケアマネジャーの仕事内容・魅力・仕事術を解説します。

【板ばさみ】「サービス事業所のサービス提供拒否」はケアマネジャーが伝えるべき?

「サービス事業所のサービス提供拒否」は、ケアマネから伝えるべき?

ケアマネしてると、こんな問題に直面します。

 

「デイサービスで問題行動がある。今後の利用が難しいので利用者にその旨お伝え下さい」

コレって、ケアマネジャーの仕事でしょうか?

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まさたけ

こんにちは、ケアマネジャー歴10年のまさたけ(@masa_take14)です。

当ブログでは、ケアマネジャーを始めたい方、始めたばかりの方向けのコンテンツを発信しております。

 

この記事では、「サービス事業所のサービス提供拒否」はケアマネジャーから伝えるべき?を解説します。

サービス事業所の問題・課題をサービス事業所から伝えてもらうスキルを身につけましょう!

 

他事業所で起きた問題はケアマネに解決できない。

「デイサービスで問題行動がある。今後の利用が難しいので利用者にその旨お伝え下さい」

この問題は、ケアマネジャーと利用者の問題ではなく、デイサービスと利用者の問題となります。

なぜなら、ケアマネジメント中の問題ではなく、デイサービスのサービス提供時間に起きている事だから。

 

ケアマネジャーは「伝書鳩」ではない。

ケアマネジャーは、サービス事業所より関わる期間が長く、サービス事業所から多くの報告や相談を受ける立場でもあります。

「とりあえずケアマネジャーに」という感覚になり、責任の所在が曖昧になりがち。

  • サービス事業所「明日の送迎は〇時になるので、その旨お伝えください。」
  • 利用者「明日、デイサービス休むから伝えといて」
  • 家族「薬を飲ませてないのですが、確認してください」

などなど、言い出すとキリが無いですが、利用者とサービス事業所で話すべきことを、ケアマネジャーへ依頼する利用者・事業所は少なくないのです。

 

 

ケアチームは「同僚」じゃない。

利用者からの伝言や、クレームなどは「代弁」することはありますが、「サービス事業所の仕事をケアマネジャーに依頼する」は、いかがなものか?と思うわけです。

 

ケアチームは「連携」はしますが、「共同作業」は行わない方がいいと、筆者は考えています。理由は、共同作業は同僚と行うものだから。

連携と共同作業を間違うと、ケアマネジャーは同僚扱いになり、サービス事業所からは便利な存在になってしまいます。(連携できない)


「デイサービスのサービス提供拒否」はデイサービスから伝えるべき。

本題に戻ります。

さて、「デイサービスで問題行動がある。今後の利用が難しいので利用者にその旨お伝え下さい」は、デイサービスで起きた問題であり、ケアマネジャーが提供するケアマネジメントの問題ではありません。(全く関係ないとは言いませんが)

そう考えると、その問題が起きた場所にいるデイサービスと利用者の責任となります。

 

その問題・責任を背負うことができるのは、利用者・サービス事業所となります。

 

ケアマネは話し合いの場に同席し、一般論を伝える。

「デイサービスで問題行動がある。今後の利用が難しいので利用者にその旨お伝え下さい」にできることは、デイサービスが利用者へ伝える際に同席することです。

 

双方から別々に言い分を聞くと、それぞれに都合の良いことを話します。

ですが、同じ場で双方の話を聞くと、お互いの言い分を同時に聞くことができます。

(別々に言い分を聞くより、有益な話し合いの場だと感じる)

 

また、同席するだけではなく、他のケースでは○○です。など一般的な話を添えると、双方納得することがあります。(日本人は同調性が高いので、一般的な話を受け入れることが多い)

 

責任の所在を確認し、誰が誰に伝えるか?を明確にしておく。

ケアマネジャーは立ち振る舞いが難しい職種だと感じますが、

「責任の所在」から考えると、誰が誰に伝えるべきか。が明確になります。

 

  • 利用者がサービス事業所へ伝えたいこと。
  • サービス事業所が利用者に伝えたいこと。

は、双方でコミュニケーションを取って頂くべきです。

これは、ケアマネジャーが嫌なことから逃げているのではなく、お互いの信頼関係構築にもつながるから。

 

逆に、ケアマネジャー伝いで話を聞くと、伝えられた方は、発信者へ不満を持つことがあります。

 

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まさたけ

ケアマネジャーは、利用者とサービス事業所との距離を近くして、お互いが信頼関係を構築できるような立ち振る舞いも必要と感じています。

 

「サービス事業所のサービス提供拒否」は、利用者とサービス事業所で解決して頂けるような立ち振る舞いを行いましょう!

 

ではまた。